連載 ディベート血液学
多発性骨髄腫で自家幹細胞移植は有効か~新薬の登場で自家末梢血幹細胞移植は不要になるか?~ 新規薬剤時代にup-frontの自家造血幹細胞移植は必要か?
角南一貴
1
Kazutaka Sunami
1
1独立行政法人 国立病院機構 岡山医療センター 血液内科 医長
pp.84-89
発行日 2012年12月30日
Published Date 2012/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201301084
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多発性骨髄腫の治療成績は,1990年代に自家造血幹細胞移植の導入,2000年代に新規薬剤であるプロテアソーム阻害薬や免疫調節薬の導入によって飛躍的に向上した。特にプロテアソーム阻害薬と免疫調節薬を含む多剤併用療法は非常に優れた治療成績が報告されており,up-frontの自家造血幹細胞移植の必要性が疑問視される。その臨床的疑問の解決のため,海外では大規模な比較試験が行われている。