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ロコモティブシンドロームは,運動器障害により要介護になるリスクが高い状態をさす概念である。運動器は主に骨,関節,筋肉,神経により構成されており,それらの構造と機能の脆弱化が,運動器障害および要介護のリスクを高めるので,ロコモティブシンドロームを予防するための有用なエビデンスを構築するためには,要介護移行をアウトカムとする運動器コホート研究などにより,それらの知見を集積していく必要がある。 一方,運動介入は以前より高齢者の身体・生活機能を向上させることが知られており,高齢者の膝や腰をいためないよう配慮された訓練法(ロコトレ)が日本整形外科学会などにより推奨されている。ロコモティブシンドロームをできるだけ多くの国民に理解してもらい,運動器障害の予防についての知識を深め,運動器の健康を維持できるよう取り組んでいくことが求められている。
The locomotive syndrome is a serious health condition that places the elderly at high risk of requiring support and long-term care caused by common age-related musculoskeletal disorders such as osteoporosis, osteoarthritis and sarcopenia. Accumulation of epidemiological evidence is required for the prevention strategy of the locomotive syndrome. Exercise intervention may be useful for the treatment of this condition.