特集 アレルギー疾患とバイオマーカー
2.乾癬のバイオマーカー
山中恵一
1
Keiichi Yamanaka
1
1三重大学医学部皮膚科教授
pp.74-78
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201901074
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難治性再発性皮膚疾患の1つである尋常性乾癬のバイオマーカーの候補についてまとめた。乾癬では皮膚に浸潤する炎症性細胞と表皮との相互作用にて局面が形成されている。Th17疾患として理解されて久しいが,局面の中の炎症細胞にはTh17細胞ばかりではなく,ILC3細胞,Th1細胞や非特異的免疫細胞が,そして活動性が高まっている表皮角化細胞が混在している。よって検出される項目は多項目の混在であり,多くがバイオマーカーとなり得る。病変部皮膚での炎症性サイトカインのprofile,あるいは患者末梢血単核球から産生される炎症性サイトカインが治療薬剤選択においては真のバイオマーカーであろう。