特集 アレルギー疾患の将来展望 ~発症率の推移から望ましい治療薬の今後など~
Ⅰ.有症率の推移からの患者数,重症度の推移
3.アレルギー性鼻炎
松根彰志
1
Syoji Matsune
1
1日本医科大学耳鼻咽喉科学教授/日本医科大学武蔵小杉病院耳鼻咽喉科部長
pp.1262-1269
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018101262
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花粉症,アレルギー性鼻炎は近年増加傾向にあり,今後も増加が予想される。重症度に関する全国的な疫学調査結果は認められないが,花粉症の低年齢化と高年齢化が認められる。本邦におけるアレルギー性鼻炎の主な原因はダニとスギ花粉であるが,これらに対する新規のアレルゲン免疫療法として最近適応が5歳以上に引き下げられた舌下免疫療法と,従来の薬物治療のベストミックスが,アレルギー性鼻炎のみならず,アトピー疾患全般の対策として効果が期待できる。