特集 薬物アレルギーをめぐって
Ⅰ.抗菌薬,造影剤,局所麻酔薬
堀川達弥
1
Tatsuya Horikawa
1
1うえだ皮フ科クリニック院長
pp.604-609
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201805604
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
抗菌薬,造影剤,局所麻酔薬はアナフィラキシーの原因となることがあり,稀に死にいたる強い症状を呈する場合もある。抗菌薬ではセフェムやペニシリンによるものが多く,これらの中で交差反応を起こす場合と起こさない場合がある。造影剤による過敏症状は予測困難であるが,複数回の造影歴のある患者では前回に軽い過敏反応の存在がなかったかどうかの確認をするのが良い。局所麻酔薬の過敏症状を呈した多くの場合は,迷走神経反射や過呼吸,添加されている血管収縮薬の薬理反応であるが,稀にアレルギー反応が強く出る症例が存在する。