特集 口腔アレルギー症候群(OAS) アップデート
序 ~口腔アレルギー症候群の臨床像と病態を理解するために~
森田栄伸
1
Eishin Morita
1
1島根大学医学部皮膚科学講座教授
pp.1013-1014
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201708011
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厚生労働省科学研究班の「特殊型食物アレルギーの診療の手引き2015」では,口腔アレルギー症候群(OAS)の概念は「即時型食物アレルギーの特殊型で,食物摂取時に口腔・咽頭粘膜の過敏症状をきたすものをいい,ショックをきたすことがある」とした。食物アレルギーのなかでOASは症候名としてとらえるべきものである。花粉抗原に感作され,交差する抗原を含有する果物・野菜などを摂取して口腔内にアレルギー症状を示す花粉-食物アレルギー症候群のみならず,甲殻類や魚類を摂取した際に口腔・咽頭粘膜の過敏症状を示す場合も含むことになる。