特集 好酸球性炎症 アップデート
XI.好酸球増多症候群(Hypereosinophilic syndrome)
佐藤貴浩
1
Takahiro Satoh
1
1防衛医科大学校皮膚科教授
pp.664-667
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201705100
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好酸球増多症候群(Hypereosinophilic syndrome:HES)は好酸球浸潤により臓器障害を呈する疾患である。好酸球増多の原因は長年不明であったため,その定義はいささか漠然としたものであった。しかしFIP1L1-PDGFRAキメラ遺伝子の存在とイマチニブ有効例の報告を契機にその概念や定義は大きく変わった。HESの病態は,好酸球自体の異常増殖,リンパ球などの機能異常による反応性好酸球増多,それ以外の3つにわけられ,それぞれに臨床的差異があり,また治療方針も異なっている。