特集 花粉症研究の進歩
Ⅸ.睡眠医学領域におけるアレルギー性鼻炎(花粉症)の研究
千葉伸太郎
1
Shintaro Chiba
1
1太田総合病院記念研究所太田睡眠科学センター所長/東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.342-349
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201703066
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アレルギー性鼻炎(花粉症)の知られざる影響として,睡眠障害が高頻度に存在し,その結果QOLの悪化を招き,一部は著しい日中眠気をもたらす。アレルギー炎症の病態,炎症性サイトカインが睡眠・覚醒調節に影響する可能性やホルモン分泌,時計遺伝子など,我々の生理機能としてのサーカディアンリズムが病態を修飾している可能性がある。睡眠と関連するアレルギー性鼻炎(花粉症)の病態を考慮すると時間医学を応用した新しい治療戦略,新しい薬剤開発の可能性が期待される。