特集 アレルギー・免疫疾患と東洋医学
Ⅱ.臨床 3.耳鼻科領域におけるアレルギー性疾患と漢方治療
齋藤晶
1
,
宮川昌久
2
Akira Saito
1
,
Akihisa Miyakawa
2
1JCHO埼玉メディカルセンター耳鼻咽喉科/和光耳鼻咽喉科
2和光耳鼻咽喉科
pp.380-387
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201603380
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耳鼻科領域のアレルギー・自己免疫が関与すると思われる疾患は多い。花粉症の漢方治療は,小青竜湯に代表される麻黄剤が中心となる。いくつかある麻黄剤は,花粉症の病型に加えて,寒熱,体力のあるなしなどの体質も考慮して選択する。麻黄剤内服で副作用が出現する人には,苓甘姜味辛夏仁湯,辛夷清肺湯なども考える。通年性アレルギー性鼻炎は,体調を整える漢方薬を中心に考える。喉頭アレルギーには,麦門冬湯が咳感受性を低下させる薬理作用があるので有用であり,麻黄附子細辛湯も使用されることがある。