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特集 成人肺炎診療ガイドライン2017 -残された課題と研究的視点を含めて-
5.肺炎の診断法 -特に原因微生物検査法と重症度評価について-
Diagnosis of pneumonia:with current and future perspective of laboratory examination and judgment of disease severity
青木洋介
1
Aoki Yosuke
1
1佐賀大学医学部国際医療学講座・臨床感染症学分野 教授
キーワード:
メンタルショットガン
,
原因微生物検索
,
重症度
,
バイオマーカー
Keyword:
メンタルショットガン
,
原因微生物検索
,
重症度
,
バイオマーカー
pp.63-70
発行日 2017年12月25日
Published Date 2017/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201801063
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市中肺炎患者を診た場合,医師は,重症度,推定原因菌とその検索および初期抗菌薬治療についてほぼ同時に考えているが,診療現場のさまざまな環境要因のため思考逸脱を起こすことがあり,注意が必要である。微生物検査以外にも,抗原・抗体検査,遺伝子検査など種々の検査を原因菌検索の一環として利用することができるが,菌を確認するという作業の代替的検査であるという見方が重要である。非定型肺炎は全身感染症であるため,全身の診察および一次・二次検査を丁寧に確認することが初期治療薬の選択において必須である。バイオマーカーの利点はいまだ限定的な部分もあるが,重症度指標のアルゴリズムに組み入れられることで新たなモダリティとして活用される可能性がある。