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連載 薬物臨床薬理事典(8)
ニューキノロン系注射用抗菌薬-シプロキサン®注-高用量および小児への追加適応
Ciprofloxacin-CiproxanCiprofloxacin-Ciproxan®-Additional Indication with high dose and for pediatric-Additional Indication with high dose and for pediatric
谷河賞彦
1
Tanigawa Takahiko
1
1バイエル薬品株式会社開発本部 クリニカルサイエンス・臨床薬物動態マネジャー
pp.135-150
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201609135
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シプロフロキサシン(CPFX)は幅広い抗菌スペクトルと強力な抗菌作用を有するニューキノロン系の抗菌薬である。組織移行性も良好なことから,各種細菌による敗血症,外傷・熱傷および手術創等の二次感染,肺炎,腹膜炎,胆嚢炎,胆管炎を効能・効果として2000年にシプロキサン注射剤として承認され,承認用法・用量は成人を対象に1回300mgを1日2回点滴静注であった。一方,国外では1回400mg,1日2~3回投与が承認されており小児への適応も承認されている。2015年,国内でも成人への同様の用法・用量変更および小児への適応拡大が承認された。CPFXは重症感染症または他剤で効果が得られない場合の標準薬として推奨されており,今回の承認によりさらなる有効性と耐性化の抑制が期待される。