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特集 非結核性抗酸菌症の今日的問題
5.分子疫学から見た人と非結核性抗酸菌との関わり
Molecular epidemiology and human infection of nontuberculous mycobacteria
伊藤穣
1
Ito Yutaka
1
1名古屋市立大学呼吸器・免疫アレルギー内科学 講師
キーワード:
非結核性抗酸菌
,
分子疫学,VNTR,環境
Keyword:
非結核性抗酸菌
,
分子疫学,VNTR,環境
pp.57-63
発行日 2016年7月25日
Published Date 2016/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201608057
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非結核性抗酸菌は水や土壌などの環境中に常在し,制限酵素断片長多型(Restriction fragment length polymorphism:RFLP),パルスフィールドゲル電気泳動(Pulsed-field gel electrophoresis:PFGE),repetitive-sequence-based PCR(rep-PCR),Variable numbers of tandem repeats(VNTR)法などによる分子疫学解析がヒト感染経路の解明に寄与してきた。飲料水,浴室,シャワー,土壌などから患者由来株と同一の遺伝子型をもつ非結核性抗酸菌株が分離されており,生活環境から感染することが明らかにされている。非結核性抗酸菌症患者においては生活環境中にある感染源に注意を払い,その対策を指導することが重要と考えられる。