Japanese
English
特集 感染症ワクチンの現状と将来
9.新たなワクチン投与法-経皮ワクチン-
Novel vaccination method-Transcutaneous vaccination-
廣部祥子
1
,
岡田直貴
2
,
中川晋作
3
Hirobe Sachiko
1
,
Okada Naoki
2
,
Nakagawa Shinsaku
3
1大阪大学大学院薬学研究科薬剤学分野 助教(現・厚生労働省医薬・生活衛生局総務課)
2大阪大学大学院薬学研究科薬剤学分野准教授
3大阪大学大学院薬学研究科薬剤学分野教授
キーワード:
皮内注射
,
経皮ワクチン
,
マイクロニードル
,
インフルエンザワクチン
Keyword:
皮内注射
,
経皮ワクチン
,
マイクロニードル
,
インフルエンザワクチン
pp.100-108
発行日 2016年5月25日
Published Date 2016/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201606100
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皮膚の表皮や真皮には免疫担当細胞が多数存在しており,高いワクチン効果が期待できる。すでに欧州では,従来の筋肉内注射投与よりも有効性に優れるとして,皮膚内に抗原を送達する皮内投与型インフルエンザワクチンが導入されている。近年,痛みをともなうことなく皮膚に貼るだけでワクチンを接種できる経皮ワクチンが,従来の注射ワクチンと比較して,有効性だけでなく,迅速大規模接種や開発途上国へのワクチン普及において優位性をもつと注目されている。特にマイクロニードルを用いた経皮ワクチンは,簡便・安全・有効な次世代ワクチン製剤として実用化が待望されている。