特集 感染症外来診療「賢医の選択」—検査・経口薬・ワクチンをどう使えばいいんですか?
【感染症予防ワクチンのChoosing Wisely—予防医療のエキスパートになる】
インフルエンザワクチン
小山 泰司
1
,
岩田 健太郎
2
1神戸大学医学部付属病院感染症内科
2神戸大学大学院医学研究科 微生物感染症学講座感染治療学分野
キーワード:
インフルエンザワクチン
,
重症化予防
,
集団予防効果
Keyword:
インフルエンザワクチン
,
重症化予防
,
集団予防効果
pp.514-518
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201458
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
インフルエンザワクチンは、本当に効果があるの?
患者:10歳男児と、その保護者(35歳)。
家族:保護者の母親(同居、59歳)が肺がんで化学療法中(卵アレルギーあり)。
現病歴:生来健康な男児。昨年は周囲に勧められてインフルエンザワクチンを接種した。しかしインフルエンザにかかり、小学校のクラスでは学級閉鎖になった。保護者は、「ワクチンを打ったにもかかわらずインフルエンザにかかったうえに、2回も接種するので、児の負担になるのではないか」と思っている。自身は去年ワクチンを接種していないが、インフルエンザにかからなかったので不要と思っている。今年もかかりつけ小児科医に児の接種を勧められ、疑問に思っている。保護者の母親の内科受診時に、あなたは保護者から「ワクチンは本当に必要か?」と聞かれた。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.