Japanese
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特集 国境を越える重症新興・再興感染症
10.輸入感染症に対する医療機関の備え
Hospital preparedness for imported infectious diseases
加藤康幸
1
Kato Yasuyuki
1
1国立国際医療研究センター国際感染症センター国際感染症対策室 医長
キーワード:
輸入感染症
,
熱帯病治療薬研究班
,
一類感染症
Keyword:
輸入感染症
,
熱帯病治療薬研究班
,
一類感染症
pp.93-100
発行日 2015年5月25日
Published Date 2015/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201506093
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輸入感染症に適切に対応するために医療機関は,〈1〉 患者を早期に診断し,公衆衛生部門と情報を共有する,〈2〉 患者に必要な医療を提供しながら医療施設内での感染を防止する,〈3〉 感染症以外の医療を維持することなどが求められる。海外旅行者に多いマラリアやデング熱は検査診断に課題がある。多くの場合,標準予防策の遵守が院内感染防止に有効である。わが国に常在しない感染症の治療薬は国内未承認のものがあり,熱帯病治療薬研究班によりアクセスが確保されている。一類感染症は海外旅行者においてもまれであり,詳細な曝露歴,渡航歴の聴取が重要である。