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連載 私達の研究(118)
ウイルスセンサーRLRによるパターン認識とストレス顆粒形成
Pattern recognition by RIG-like receptors and stress granule formation
米山光俊
1
Yoneyama Mitsutoshi
1
1千葉大学真菌医学研究センター感染免疫分野 教授
キーワード:
ウイルス,RNA,パターン認識受容体,自然免疫,ストレス顆粒
Keyword:
ウイルス,RNA,パターン認識受容体,自然免疫,ストレス顆粒
pp.107-114
発行日 2012年12月25日
Published Date 2012/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201301107
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ウイルス感染に対する初期の生体防御は細胞内外に発現するパターン認識受容体による感染検知を介して誘導される自然免疫によって行われる。高等脊椎動物では細胞質に発現するRIG- I (retinoic acid inducible gene- I )-like receptor(RLR)がウイルス由来非自己RNAを認識し,それによって活性化されるシグナルにより抗ウイルスサイトカインである I 型インターフェロンなどの発現が一過的に誘導され,強力な抗ウイルス活性がもたらされる。最近我々は,この細胞質でのRLRによるRNA検知において,種々のストレスによって形成されるストレス顆粒がRLRを介したシグナルの活性化に重要な役割を担っている知見を得た。本稿ではRLRによるパターン認識とストレス顆粒形成との関係についての最近の知見について概説したい。