特集 急増するアレルギー疾患の現状と今後の対策~アレルギー疾患対策基本法の推進に向けての展望~
2.アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針
斎藤博久
1
1国立成育医療研究センター研究所・副所長
pp.263-266
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201802263
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2017年3月21日,数千万人の国民が罹患するアレルギー疾患に関して,医療機関の診療レベルや地域の格差をなくし,全国どこでも,エビデンスに基づく診療や最新情報を受けることを主たる目的とした「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/5159/00000000/betten1.pdf)が策定され,公表された。この指針に基づき拠点病院ネットワークを構築した上で,全国どこでも,科学的知見に基づくアレルギー疾患医療に関する情報を得られる体制や,相談支援等を受けられる体制整備が行われていく予定である。また,アレルギー疾患に関する学際的で総合的な研究を戦略的に推進することも指針で定められている。このように,さまざまな対策案が平成30年(2018年)度以降の予算に反映される予定であり,アレルギー疾患医療提供体制が変わろうとしている。