特集 薬剤誘発性認知症
2.薬剤による認知障害誘発のメカニズムと影響因子
藤倉舞
1
,
下濱俊
2
1札幌医科大学神経内科学講座
2札幌医科大学神経内科学講座 教授
pp.2469-2473
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201611071
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認知症・認知機能障害を誘発する薬剤には,抗コリン作用を有する薬剤,ベンゾジアゼピン系作動薬,抗ヒスタミン薬等が知られている。これら薬剤の薬理作用のみならず,投与される患者側の因子(加齢,脳疾患の有無等)も,薬剤による認知機能障害の発症に影響を与える。本稿では,中枢神経系の神経伝達物質の役割について概説し,認知機能低下を引き起こす主要な薬剤の薬理作用と,それらの薬剤の影響を受けやすい患者側の因子について概説する。