特集 高齢者医療におけるサルコペニア・フレイル対策
5.サルコペニア・フレイルとホルモン
小川純人
1
1東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座・准教授
pp.2125-2129
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201509081
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高齢者において,加齢に伴うさまざまな機能変化や生理的予備能力の低下によって健康障害リスクを有する状態は,フレイルと理解される。要介護状態への移行やQOL(quality of life),ADL(activities of daily living)に及ぼす影響が大きいことなどからも,その予防対策は重要な課題となっている。フレイルの要因またはフレイルと関連を有する要素として,サルコペニアや認知機能低下などがあげられるが,性ホルモンやビタミンDをはじめとするさまざまなホルモン,液性因子がフレイルの発症,進展に関与していることが明らかになってきている。 本稿では,サルコペニア・フレイルとホルモンとの関連性について,ホルモンの加齢変化を含めて概説する。