特集 真菌感染症 ~この10年の進歩~
2.各種真菌感染症の取り扱いと課題 1)深在性真菌症ガイドライン 2014改訂の要点
田代将人
1
,
泉川公一
2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科新興感染症病態制御学系専攻感染免疫学講座臨床感染症学分野
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科新興感染症病態制御学系専攻感染免疫学講座臨床感染症学分野 教授
pp.1517-1522
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201506079
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「深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014」は7年ぶりの改訂であり,さまざまな変更と追加が加えられている。主な変更点としては,血液内科領域,小児科領域におけるフォーマットの変更,抗真菌薬感受性試験に関する記述追加,カンジダ症における菌種に応じた抗真菌薬の使い分け,慢性肺アスペルギルス症の病型の変更,輸入真菌症領域,感染制御領域の追加があげられる。また,一般臨床医に役立つツールとして,カンジダ感染症チェックリスト,慢性進行性肺アスペルギルス症の診断・治療チェックリスト,小児の原発性免疫不全症の診断・治療チェックリスト,小児の血液・腫瘍性疾患の診断・治療チェックリスト,新生児のカンジダ症の診断・治療チェックリストなど,各種ツールも添えられている。本稿では各変更点の内容を概説する。