特集 医薬経済,費用対効果研究とヘルステクノロジーアセスメント(HTA)
3.医療技術評価とシステマティック・レビュー
唐文涛
1
,
津谷喜一郎
2
1東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学
2東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学特任教授
pp.2633-2637
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201411081
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医療技術評価(HTA)の一部として認識されている医薬経済評価では,臨床エビデンスのソースとして,複数の臨床研究のシステマティック・レビュー(SR)の研究結果の使用が推奨される。SRの定義の中で,文献の収集・選択基準について,それぞれの組織間に不一致が存在する。代表的なデータベースとして,Cochrane Database of Systematic Reviews(CDSR),Database of Review of Effeciveness(DARE)にそれぞれ6,068件,13,269件のSRが検索された。医薬経済評価の現況レビューでは,SRが広く使われていない可能性が示唆された。その原因は,検索の不十分,適する既存のSR(ready-madeSR)が存在しないか,また質が高くないことなどが考えられる。その場合,医薬経済評価のためのSRを新たに「つくる」こと(tailor-made SR)が一つの解決策である。