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第54回日本呼吸器学会学術講演会 大会テーマ「和魂和才の時代を拓く」
pp.1516-1521
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201406030
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第54回日本呼吸器学会学術講演会が4月25~ 27日,大阪市内の大阪国際会議場ほかを会場に開催された。大会テーマは「和魂和才の時代を拓く」,大会長は広島大学大学院医歯薬保健学研究院分子内科学教授・河野修興氏。近年,呼吸器疾患に関する動向としては,肺炎による死者が全死亡原因のうちの第3位に増加しているほか,全ての癌死の中で肺癌死が第1位となっており,さらに今後はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)による死者の急増も懸念されている。加えて,分子標的治療薬や生物学的製剤といった新薬により,薬剤性間質性肺炎の死者も増加傾向にあるが,呼吸器専門医の数は少ないのが現状である。このような状況にあって,専門医の養成と研究者の育成を担う本学会への期待は,さらに大きなものになっていると言えよう。大会では,日本アレルギー学会との共同企画シンポジウムとして「喘息とCOPDのオーバーラップ症候群」が開催され,最近,臨床面で注目されつつある喘息とCOPDとの複合病態「ACOS(Asthma-COPD Overlap Syndrome;オーバーラップ症候群)」について,その現状や治療法が討議された。