特集 臓器移植の現況と今後の展望
9.臓器提供推進活動におけるグリーフ・ケアのあり方
小野元
1
1聖マリアンナ医科大学脳神経外科・講師
pp.2184-2187
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201309106
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
各都道府県における臓器提供推進の活動は,さまざまである。神奈川県でも県行政の予算問題や神奈川県腎アイバンクの人的不足から官民一体の動きが取りづらく,全国でも提供数は多くない。2006年に同県は,臓器移植推進のため県内各大学病院へ院内コーディネーターの設置を求めたが,その後は各提供施設における微力な活動のみが提供の推進力となっている。
他方,院内活動としては2007年に聖マリアンナ医科大学東横病院が取り入れたドナーアクションプログラム(DAP)が提供推進のためのツールの一つとなり,今でも有効な手段となっている。今回我々はDAPと臓器提供への取り組み,そして最も重要な提供現場における家族へのケア(グリーフ・ケア)について報告する。