特集 実践!感染症の治療と制御
11.外科系感染症の実際
松井恒志
1
,
吉岡伊作
1
,
澤田成朗
1
,
奥村知之
1
,
吉田徹
1
,
長田拓哉
2
,
塚田一博
3
1富山大学大学院医学薬学研究部消化器・腫瘍・総合外科
2富山大学大学院医学薬学研究部消化器・腫瘍・総合外科 講師
3富山大学大学院医学薬学研究部消化器・腫瘍・総合外科 教授
pp.1723-1726
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307109
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周術期感染症は,当然のことながら予防,術前対策が重要である。呼吸器合併症を有する症例へ術前に呼吸器リハビリテーションを行うことは,呼吸機能の改善および術後呼吸器合併症の予防に有効である。また,手術部位感染(SSI)の予防として,創閉鎖を行う際には,吸収糸での真皮埋没縫合および皮下ドレーン留置により創感染が著明に減少する。また,術前術後の栄養状態の改善および維持のためには,術後早期からの経腸栄養が有効である。これら術前の予防,対策を行うことが,術後の感染症や合併症の重篤化を防ぐのに有用であると考える。また,SSIサーベイランスを行うことも,SSI予防対策として重要である。これらはパラメディカルを含めた相互協力が必要である。