小腸の炎症
その他の炎症性疾患 手術に伴う腸の炎症(ブラインドループ症候群など)
小形 典之
1
,
大塚 和朗
,
林 靖子
,
石田 文生
,
工藤 進英
1昭和大学横浜市北部病院 消化器センター
キーワード:
盲係蹄症候群
,
術後合併症
,
小腸内視鏡法
Keyword:
Blind Loop Syndrome
,
Postoperative Complications
pp.195-198
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015186579
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ブラインドループ症候群は,さまざまな原因で小腸内容の停滞を生じ,そのため腸内で細菌の異常増殖をきたし,各種栄養素の吸収障害を生じた状態とされている.本症候群には,腸管手術後に解剖学的にブラインドループを形成して症状を呈する狭義のものと,原因を問わず腸内容物の停滞による腸内細菌の異常増殖により症状を起こす広義のものがある.おもな症状として,下痢,貧血,吸収障害が認められる.近年,バルーン小腸内視鏡の開発により日常臨床において小腸観察が可能となり,ブラインドループの観察が容易となっている.バルーン小腸内視鏡は,本症候群の診断に有用な検査となっている.
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