骨粗鬆症治療薬
骨粗鬆症の診断基準と薬物治療開始基準
太田 博明
1
1国際医療福祉大学臨床医学研究センター
キーワード:
骨粗鬆症
,
骨密度
,
投薬計画
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
骨密度維持剤
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Drug Administration Schedule
,
Osteoporosis
,
Severity of Illness Index
,
Bone Density
,
Practice Guidelines as Topic
,
Bone Density Conservation Agents
,
Osteoporotic Fractures
pp.91-100
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2015187165
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国の原発性骨粗鬆症診断基準の最新版である「原発性骨粗鬆症の診断基準(2012年度改訂版)」および薬物治療開始基準を示した最新版である「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」はわが国の骨粗鬆症診療の根幹をなすものである.前者の診断基準は2000年度改訂版における問題点を整理し,国際的な整合性をはかるとともに,この12年間に蓄積された新たなエビデンスを織り込んでいる.一方,後者のガイドライン2006年版では初めて薬物治療開始基準が示され,骨折リスク指標をも加味した.この基準から4年が経過した2011年版では,各種既存骨折種のうち大腿骨近位部骨折と椎体骨折を重視するとともに,FRAXRのカットオフ値を具体的に示した.このことは,わが国では大腿骨近位部骨折が未だに減少していないので,積極的な治療介入を期待するものである.
Copyright © 2015, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.