インターフェロン・フリーC型肝炎治療
わが国のHCV感染の変遷と現状
田中 純子
1
,
大久 真幸
1広島大学 大学院医歯薬保健学研究院疫学・疾病制御学
キーワード:
肝炎-C型
,
肝細胞癌
,
献血者
,
死亡率
,
C型肝炎抗体
,
血清疫学研究
,
性別分布
,
年齢分布
Keyword:
Blood Donors
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Mortality
,
Seroepidemiologic Studies
,
Age Distribution
,
Sex Distribution
,
Hepatitis C Antibodies
pp.1431-1436
発行日 2016年9月20日
Published Date 2016/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017027147
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「肝炎対策基本法」をもととした肝炎対策は,肝炎ウイルス検査の普及や医療導入に対して功を奏していると考えられる.とくに,初回献血者集団や肝炎ウイルス検査受検者集団の成績から考えると,一般集団におけるHCV感染の状況,とくに自身が感染を知らないまま社会に潜在するHCVキャリアの数は,1995年時点と比較して2011年時点には減少したことが推定される.加えて一般集団におけるHCVの新規感染率はきわめて低率であることも明らかになっていることから,検査により拾い上げられたHCVキャリアへの治療介入が順調に進めば,わが国のHCVキャリア数は,遠くない将来に大幅に減少していくことが推定される.しかし,一方,現実的には拾い上げから治療導入に至る過程にはまだ地域別の課題が残されている.
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