進行肝細胞癌の治療戦略
進行肝細胞癌に対する放射線治療の適応と成績
福光 延吉
1
,
奥村 敏之
,
櫻井 英幸
1筑波大学附属病院 放射線腫瘍科
キーワード:
肝細胞癌
,
放射線療法
,
治療成績
,
重粒子線治療
,
陽子線治療
,
炭素ビーム
Keyword:
Carcinoma, Hepatocellular
,
Radiotherapy
,
Treatment Outcome
,
Proton Therapy
,
Heavy Ion Radiotherapy
pp.1043-1050
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015304275
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肝細胞癌の放射線治療は,従来は緩和治療に位置づけられていた.しかし,近年の多くの技術的進歩により根治治療と見なされるように変化してきた.その歴史は,いかに正常の肝組織への不必要な照射線量を抑えつつ,病巣への照射線量を高めるかといった課題に対しての挑戦であった.現在では,3次元原体照射や体幹部定位放射線治療に代表されるX線治療,陽子線や炭素線を使った粒子線治療などさまざまな放射線治療が存在している.これらの治療の特性を理解して適切に使い分けることで,放射線治療は肝細胞癌の局所治療の安全かつ有効な一つの選択肢としてあげられるようになってきた.
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