開かれた透析医療-Integrated Careの具現化
腎臓移植と透析医療
川口 祐輝
1
,
酒井 謙
1東邦大学医療センター大森病院 腎センター
キーワード:
血液透析
,
腎臓移植
,
腎不全-慢性
,
ドナー
,
治療成績
Keyword:
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Tissue Donors
,
Kidney Transplantation
,
Treatment Outcome
pp.39-44
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017161106
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腎移植は,健常者に近いQOLと余命を確保し,腎不全患者の健康に加えて,透析医療費の軽減にも資することが期待されている.しかし,本邦における腎移植は腎代替療法全体の5%に満たず,その適応年齢・移植成績・費用について,正しい理解がなされていない.近年,移植腎の生存生着率は向上しているが,一方で長期経過のなかでは腎移植を受けた患者の10~30%が透析再導入となる.たとえ透析再導入になっても,腎不全医療を生涯継続していくことが重要であり,守るべきは移植腎ではなく,生命そのものである.いかなるときであっても,患者の状況に合わせて,腎代替療法の選択を継続して提示することが重要である.
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