難病指定腎疾患-保存期CKDと腎代替療法期における管理
免疫機能異常に由来する疾患 AL型腎アミロイドーシス
西村 名帆子
1
,
今井 裕一
1愛知医科大学 腎臓・リウマチ膠原病内科
キーワード:
Immunoglobulin Light Chains
,
血液透析
,
発生率
,
血液透析濾過
,
難病
,
アミロイドーシス-心臓
,
アミロイドーシス-腎臓
Keyword:
Catastrophic Illness
,
Renal Dialysis
,
Immunoglobulin Light Chains
,
Incidence
,
Hemodiafiltration
pp.421-428
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016238902
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全身性アミロイドーシスの患者数は,全国で約1,800名であり,約半数はAL型である.1年間でのアミロイドーシスによる新規透析導入患者は約100名であり,腎アミロイドーシスによる透析患者総数は,450~490名(0.2%)の範囲にある.透析導入後の生命予後は徐々に改善してきているが,生存期間の中央値は約2年である.プロテオソーム阻害薬が開発され,近縁疾患の多発性骨髄腫の予後は大幅に改善されており,AL型全身性アミロイドーシスでも使用が検討されている.透析開始後には,心アミロイドによる心不全,不整脈,低血圧などを生じやすく,これらが生命予後を決定する要因となっている.透析導入前に化学療法を行い,疾患活動性を鎮静化しておくためには,早期発見・早期治療が重要になる.
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