透析患者の致死的不整脈-診断・治療・予防
病態別不整脈 電解質異常
井手口 武史
1
,
石川 哲憲
,
藤元 昭一
1宮崎大学 医学部内科学講座循環体液制御学分野
キーワード:
血液透析
,
高カリウム血症
,
高カルシウム血症
,
心電図
,
腎不全-慢性
,
低カリウム血症
,
低カルシウム血症
,
不整脈
,
水-電解質平衡異常
,
高マグネシウム血症
Keyword:
Arrhythmias, Cardiac
,
Electrocardiography
,
Hyperkalemia
,
Hypokalemia
,
Kidney Failure, Chronic
,
Hypocalcemia
,
Hypercalcemia
,
Renal Dialysis
,
Water-Electrolyte Imbalance
pp.429-435
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015209947
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腎不全患者において電解質異常は日常診療にてよく経験される.電解質異常は診断と治療が速やかに行われる必要があり,致死的イベントが起こる前に,早期の症状や心電図異常所見からその徴候を見つけることが重要である.心筋細胞の脱分極と再分極は細胞内外のイオン勾配に依存しており,血清電解質レベルの異常は心筋の伝導と心電図所見に深刻な影響を及ぼす.電解質異常が12誘導心電図の変化として出る所見はわずかかもしれないが,ベッドサイドの心電図が生命を救う迅速な処置へと?がる.本稿では,心臓の伝導に貢献する主要なイオンであるカリウム,マグネシウム,カルシウムの異常にて起こるおもな心電図所見を含め概説した.
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