透析患者の致死的不整脈-診断・治療・予防
頻脈性不整脈 発作性上室性頻拍・早期興奮症候群
黒崎 健司
1
1労働者健康福祉機構横浜労災病院 不整脈科
キーワード:
WPW症候群
,
血液透析
,
抗不整脈剤
,
腎不全-慢性
,
頻拍-発作性
,
頻拍-房室結節リエントリー性
,
頻拍-心房性
Keyword:
Anti-Arrhythmia Agents
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Tachycardia, Atrioventricular Nodal Reentry
,
Tachycardia, Paroxysmal
,
Wolff-Parkinson-White Syndrome
pp.407-412
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015209944
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透析患者にもっとも多い頻脈性不整脈は心房細動であるが,発作性上室性頻拍も少なくない.透析患者の発作性上室性頻拍では,房室回帰性頻拍や心房頻拍に比して,房室結節リエントリー性頻拍が多い.発作性上室性頻拍は突然の発症と停止が特徴的であるが,透析患者における頻拍中の自覚症状は軽度の動悸や胸部不快感から心不全や血圧低下までさまざまである.現在,透析患者においても発作性上室性頻拍の治療は,薬物治療に代わりカテーテルアブレーションが第一選択となっている.WPW症候群に合併する偽性心室頻拍はまれであるが,心室細動に移行する可能性もあるため,迅速な対応が求められる.
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