透析スタッフに必要な腎移植医療の知識2013
腎移植後慢性拒絶反応
堀家 敬司
1
,
武田 朝美
,
両角 國男
1名古屋第二赤十字病院 腎臓内科
キーワード:
移植片拒絶
,
術後合併症
,
腎臓移植
,
分類
,
免疫抑制療法
,
免疫抑制剤
,
腎機能障害
Keyword:
Classification
,
Graft Rejection
,
Immunosuppression
,
Immunosuppressive Agents
,
Postoperative Complications
,
Kidney Transplantation
,
Renal Insufficiency
pp.1329-1334
発行日 2013年8月10日
Published Date 2013/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013333171
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
慢性拒絶反応(chronic rejection;CR)は,免疫学的機序のものと非免疫学的なものとがあるが,両者を含んだものが,広義のCRとされている.非免疫学的慢性拒絶反応とは移植免疫の関与しない慢性腎機能障害である.狭義の慢性拒絶反応である慢性活動性抗体関連型拒絶反応(CAAMR)では,高血圧を伴ってくることが多い.診断には腎生検を行うことと,抗HLA抗体を評価することが必要である.移植後長期にわたる腎機能低下進行にはさまざまな因子が関わっている.とくに免疫学的慢性拒絶反応の病態解明と診断基準確立により正確な診断ができるようになってきた.免疫学的解析法の進歩,病理学的診断基準整備,非免疫学的臓器障害の診断に関する進歩などにより今後も解明されていくと思われる.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.