発行日 2013年7月10日
Published Date 2013/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013319035
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
56歳女。約9年前に慢性腎不全およびC型肝炎を指摘され、約8年前より血液透析導入し、週3回の維持透析中であった。HCV抗体陽性、HCVはセロタイプ2型、HCV-RNA量4.5logIU/mLであり、PEG-IFN療法目的に入院とした。甲状腺機能異常や間質性肺炎、眼底出血や網膜症に問題なく、肝硬変や肝癌の発症も見られないことを確認し、PEG-IFNα-2a単独療法を開始した。投与量は週1回90μgで透析終了時に皮下注射を2回行ったが、明らかな副作用や合併症もなく全身状態は安定し、PEG-IFNα-2a投与開始5週時点でHCV-RNAは陰性化し。以後も陰性を保ち、持続ウイルス学的陰性に至った。好中球数、血小板を指標に投与量を調整しながら治療を継続し治療開始後、約5ヵ月に24回目の投与でインターフェロン(IFN)療法を終了した。肝線維化評価としてAPRIを用いたが、治療終了後は明らかに低下が認められた。
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.