発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011338821
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76歳男。C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染に対しursodeoxycholic acidを投与中、腹部CT上腸間膜に腫大したリンパ節が多発し、悪性リンパ腫と確定診断された。HCVのセロタイプ1の血清HCV-RNA量は3.7log copy/mlときわめて低値であったが、rituximab併用CHOP療法が開始された場合はHCV-RNA量が増加して難治例となる可能性があるため、顆粒球コロニー刺激因子併用PEG-IFNα-2a 90μg/weekを4回投与した。末梢血検査で白血球・血小板数が低下したためPEG-IFN投与を中止し、rituximab併用CHOP療法を計6クール行い完全寛解を得た。血清HCV-RNAは治療開始2週後から2年間陰性化を持続しSVRが得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011