特集 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
巻頭言
浦岡 俊夫
1
1群馬大学大学院医学系研究科内科学講座消化器・肝臓内科学
pp.607-608
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002202
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内視鏡による大腸がんスクリーニングの導入および普及が進んでいる米国では大腸癌罹患数および死亡数は減少していることから,大腸癌死を抑制するための内視鏡の介入は有益であることに疑いの余地はない.一方で,大腸内視鏡検査後に発見された大腸癌の存在が指摘されており,post-colonoscopy colorectal cancer(PCCRC)という概念が提唱された.PCCRCは,浸潤癌や前癌病変である腺腫およびsessile serrated lesionの見逃しが主な理由であり,急速に発育した癌や内視鏡による不完全切除後局所遺残・再発からの進展なども含まれている.
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