特集 腹膜炎・腹水に対する診療の進歩
2 .感染性腹膜炎・腹水の診療(1) 急性細菌性腹膜炎
金子 学
1
,
石原 聡一郎
1
1東京大学腫瘍外科
キーワード:
急性細菌性腹膜炎
,
診断
,
治療
Keyword:
急性細菌性腹膜炎
,
診断
,
治療
pp.971-976
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000844
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急性細菌性腹膜炎とは,消化管や泌尿生殖器から感染が波及し腹膜に炎症を生じたものである.原因疾患としては,虫垂炎,胆囊炎,大腸穿孔などが多い.病状が増悪すると,汎発性腹膜炎,エンドトキシンショック,多臓器不全の状態に陥り重篤となる.診察や血液検査のみでの診断は困難で,CT や超音波検査などの画像検査が有用である.急性細菌性腹膜炎の治療は,補液と抗菌薬投与による初期治療を行い全身状態を改善し,手術や経皮的ドレナージにより感染巣のコントロールを行うことである.本稿では,急性細菌性腹膜炎の病態,診断法,治療法について概説する.
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