特集 腹膜炎・腹水に対する診療の進歩
2 .感染性腹膜炎・腹水の診療(2) 特発性細菌性腹膜炎
光井 洋
1
1東京逓信病院消化器科
キーワード:
腹膜炎
,
肝硬変
,
腸内細菌
,
第三世代セフェム系抗菌薬
Keyword:
腹膜炎
,
肝硬変
,
腸内細菌
,
第三世代セフェム系抗菌薬
pp.977-980
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000845
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特発性細菌性腹膜炎(SBP)は腹水を伴う非代償性肝硬変に合併する重篤な合併症である.臨床症状や腎機能・肝機能の悪化から本症が疑われた場合,腹水試験穿刺を行い,好中球数をカウントして培養を提出する.好中球数が250/mm3以上であれば,速やかに第三世代セフェム系抗菌薬の投与を開始する.血中アルブミン濃度と患者の状態により,アルブミンの点滴補充も考慮する.SBPの再発がみられる場合には,ニューキノロン系抗菌薬の予防内服を検討する.
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