特集 良好なバスキュラーアクセスを作製・維持するために
8.エコー下のVAIVT―利点と課題
矢野 卓郎
1
,
野口 智永
1
1東仁会吉祥寺あさひ病院バスキュラーアクセスセンター
キーワード:
エコー下VAIVT
,
バスキュラーアクセス
,
透析
,
経皮的血管形成術
Keyword:
エコー下VAIVT
,
バスキュラーアクセス
,
透析
,
経皮的血管形成術
pp.1429-1434
発行日 2025年11月10日
Published Date 2025/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003639
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
透析患者におけるバスキュラーアクセス(VA)の維持において,エコー下VAIVTは低侵襲かつ迅速な治療法として注目されている.本稿では当院でのVA関連手術の経験をもとにエコー下VAIVTの利点と課題について概説した.おもな利点として,放射線被曝回避と造影剤不使用による安全性向上,リアルタイムな血流動態評価と病変性状の把握,デバイス操作の精度向上,血管内外情報に基づく手技・安全性の向上,コスト面での優位性が挙げられる.一方,術者スキルの習得と解剖学的把握の限界,適応範囲の制約,デバイス通過性などが課題とされる.エコー下VAIVTは,適切な症例選択と術者の習熟によりVA治療の重要な選択肢となりうる.

Copyright © 2025, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.

