特集 定期検査&結果の評価と対応
Ⅴ 検査結果の評価と対応㉓頸動脈エコーによる定期検査
加藤 明彦
1
1 市立湖西病院腎臓内科
キーワード:
内中膜厚
,
プラーク
,
頸動脈狭窄
,
頸動脈内膜剝離術
,
心血管イベント
Keyword:
内中膜厚
,
プラーク
,
頸動脈狭窄
,
頸動脈内膜剝離術
,
心血管イベント
pp.961-969
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003513
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・動脈硬化性疾患の合併リスクが高い慢性腎臓病(CKD)患者では,頸部エコー検査の適応がある.しかし現時点で,CKD患者に定期的な頸部エコー検査を行うことの有用性は不明である.
・一般人口では,生活習慣病があると頸動脈内中膜厚(IMT)が肥厚し,治療介入によってその進行度が抑制される可能性がある.
・脳梗塞や一過性脳虚血発作の既往のある患者において,50%以上の頸動脈狭窄を認めた場合は頸動脈内膜剝離術(CEA)の適応について検討する.
・透析患者においても,IMT肥厚およびプラークは生命予後と関連する.しかし,IMTおよびプラークの進展を抑制することで,その後の臨床的アウトカムが改善するかは不明である.
・透析患者の頸動脈狭窄症に対するCEA治療は,長期的な生命予後に対して有効な可能性がある.

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