特集 透析医療のgender diversity
[コラム]日本女性腎臓病医の会(JSWN)―設立20年に向けた展開
武曾 惠理
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1京都華頂大学現代家政学部食物栄養学科/日本女性腎臓病医の会代表世話人
キーワード:
女性腎臓病医
,
腎臓病学
,
ジェンダー
,
キャリア支援
,
研究奨励
Keyword:
女性腎臓病医
,
腎臓病学
,
ジェンダー
,
キャリア支援
,
研究奨励
pp.1333-1334
発行日 2022年9月10日
Published Date 2022/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002306
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わが国の女性の活力を生かすことを目的として1999年に男女共同参画基本法が制定されたが,①出産育児によるキャリア継続の壁,②ガラスの天井によるキャリアアップの障害が指摘されていた.女性医師に関しても,医師国家試験の女性の合格者が30%超となったにもかかわらず,同様の壁がありその高い志が十分に生かされていなかった.そのような医学界で,腎臓学を志す女性医師が腎臓病に特化した現場で女性医師自身から声を上げることが必要と,ほかの分野より早く,また学会に先がけて,2003年に当時虎の門病院腎臓センター部長であった原茂子先生を代表として有志が集まり,日本女性腎臓病医の会(Japanese Society of Woman Nephrologists;JSWN)を設立した.腎臓病学は大学,基幹病院,透析クリニックなどライフステージに合わせて,さまざまなキャリアの生かし方があるが,設立に当たって,その中核となった有志のメンバーがそれぞれの分野でのノウハウや課題を語り合い,議論を展開した.さらにJSWNでは,地域で共有されていた問題を,全国レベルで女性同士で交流,勉強する機会をもつことで,解決に取り組む原動力とすることを目指して活動を継続してきた.来年2023年に設立20周年を迎えるに当たり,これまでの振り返りと今後への展望を述べる.
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