特集 もっと知ろう透析室での腎移植問題―腎移植と透析の移行期
1.最近の腎移植動向
祖父江 理
1
1香川大学医学部循環器・腎臓・脳卒中内科
キーワード:
腎移植
,
生着率
,
レジストリ
Keyword:
腎移植
,
生着率
,
レジストリ
pp.1023-1027
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002233
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
わが国における腎移植手術件数は2019年に初めて2,000件を超え,腎代替療法の一般的な選択肢となりつつある.生体腎移植実施患者は平均48.5歳と年々高齢化が進んでおり,70歳以上のレシピエントへの腎移植も87例(5.3%)実施されている.生体腎移植後の生着率は10年80.8%,15年70.5%と向上しており,平均生着年数は15年以上となっている.現在,移植腎生着中のレシピエントは約20,000名存在しており,内科医の関与は必須である.生体ドナーが存在する場合は未透析移植が推奨される.一方で長期透析症例では心臓血管病の評価が重要である.
Copyright © 2022, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.