特集 CKD・透析患者の最近の知見による体液管理
6.治療と対策(CKDと透析(5)透析方法と透析液Na濃度―腹膜透析
丹野 有道
1
1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター腎臓・高血圧内科
キーワード:
ナトリウム
,
腹膜透析
,
低Na透析液
Keyword:
ナトリウム
,
腹膜透析
,
低Na透析液
pp.1183-1189
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001898
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現在使用されているPD液のNa濃度は132〜135 mEq/Lの範囲に設定されており,水に対して相対的にナトリウム(Na)を体内に残してしまう傾向にあるため,体液過剰の是正という点では効率的とはいえない.また,腹膜にはNaイオン(Na+)に対する篩効果(sodium sieving)が存在するため,除水目的にAPDサイクラを使用して高濃度ブドウ糖PD 液を短時間交換しても,塩分の除去は不十分となりやすい.経腹膜的Na除去効率を上げる目的で,低Na濃度PD液の検討が行われている.
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