ケース・スタディ
急速な骨髄病変の進行を伴ったネフローゼ症候群の1例
髙柳 俊亮
1
,
遠藤 修一郎
1
,
石井 輝
1
,
松原 雄
1
,
柳田 素子
1
1京都大学医学部附属病院腎臓内科
キーワード:
多発性骨髄腫
,
MGRS(monoclonal gammopathy of Key words renal significance)
Keyword:
多発性骨髄腫
,
MGRS(monoclonal gammopathy of Key words renal significance)
pp.1463-1472
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001514
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症 例:71 歳,男性 主 訴:両側下腿浮腫 既往歴:高血圧症,脂質異常症 家族歴:特記事項なし 生活歴:喫煙歴;20 本/日×51 年,飲酒歴;なし,アレルギー;なし 現病歴:脂質異常症で近医通院中だった.X-1 年2 月にクレアチニン(Cre)1.2 mg/dL 程度の腎機能低下を指摘された(詳細不明).同年12 月末に両側下腿浮腫,体重増加(4 kg/year),労作時の呼吸困難感を自覚した.X 年1 月4 日に近医を受診し,胸部単純X 線で両側胸水貯留を認め,また,Cre 2.5 mg/dL,アルブミン(Alb)3.3 g/dL,尿蛋白6.1 g/gCre を認めたため,利尿薬投与が開始となった.同年1 月13 日にCre 3.5mg/dL と急速な腎機能低下の進行を認めたため,当科紹介受診となった.経過中に感染症や骨痛,起立性低血圧は認めなかった.
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