話題・論点
透析医療と新型コロナウイルス感染症
森下 義幸
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター総合医学第1 講座(腎臓内科)
pp.401-402
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001240
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本稿を執筆している2020 年3 月2 日現在,日本を含めた東アジア地域を中心に世界中で最大の話題は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)だと思います.ヒトに感染する「コロナウイルス」は,7 種類あり,その1 種類が,今回の「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」です.他の2 種類で重篤な症状を起こすのは,2002 年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や,2012 年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です.他の4 種類のウイルスは,一般の風邪の原因の10~15 %を占め,多くは軽症とされています.日本政府はこれまでCOVID-19 に対し,国内侵入を防止する水際対策を始めたものの,国内複数地域で,感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しており,一部地域には小規模患者集団が把握されていることから,集団発生を防ぎ,感染拡大を抑制すべき時期に入っていると認識しました.
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