投稿論文 紹介
プローブホルダーは初心者の超音波ガイド下穿刺の時間を短縮させる
北嶋 宏輝
1
,
逢坂 佳宗
,
森田 慶久
1川崎市立川崎病院 麻酔科
キーワード:
機器と資材用品
,
時間
,
神経ブロック
,
穿刺
,
画像ファントム
,
インターベンショナル超音波診断
,
超音波プローブ
Keyword:
Equipment and Supplies
,
Ultrasonography, Interventional
,
Time
,
Nerve Block
,
Punctures
,
Phantoms, Imaging
pp.666-668
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021256351
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背景:超音波ガイド下神経ブロックにおいて、針を描出することは重要である。しかし、針を探すためにプローブを動かしてしまうと、目標物を見失ってしまう。プローブホルダーを使用して画面を固定すれば、穿刺時に針の描出に集中できると思われる。今回、プローブホルダーの使用により穿刺時間が短縮できるとの仮説を立てた。方法:当院の後期研修医1年目3名を対象とした。ファントムの深度2cmに設定した目標物に対して運針する際の穿刺時間について検討した。プローブホルダーあり(H群)かホルダーなし(C群)かの順番はランダムに決定された。ホルダーあり/なしで各10回ずつ穿刺時間を測定した。測定項目は、穿刺開始からファントム上の目標到達までの時間(穿刺時間)とした。統計解析にはStudentのt検定を用い、P<0.05を有意とした。結果:平均穿刺時間は、H群で7.9±5.4秒、C群で11.1±5.9秒であった(P<0.001)。1回目の穿刺時間は、H群で18.4±5.1秒、C群で18.7±6.9秒であった(P=0.26)。10回目の穿刺時間は、H群で5.3±1.1秒、C群で10.4±4.1秒であった(P=0.02)。考察:プローブホルダー使用で針の描出時間が短縮することが示された。プローブホルダーによってプローブの把持と調整から解放され、運針に集中できたためと考えられる。
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