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合成ゴムポリクロロプレン製手術用手袋の薄さが切断時伸びと切断時引張力に与える影響
水野 樹
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院 麻酔科学・ペインクリニック講座
キーワード:
Neoprene
,
手術手袋
,
張力
,
材料試験
Keyword:
Tensile Strength
,
Materials Testing
,
Neoprene
,
Gloves, Surgical
pp.450-453
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020217556
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背景:薄手のゴム製手術用手袋は、使いやすいが、破損しやすい。今回、異なる厚さの合成ゴムのポリクロロプレン(polychloroprene:CR)製手術用手袋の引張試験を行った。方法:卓上型精密万能試験機オートグラフAGS-500NX(島津製作所、京都市)を使用し、CR製手術用手袋ガメックスパウダーフリーAFマイクロ(手掌部厚さ0.155±0.003mm、ジェイ・エム・エス、広島市)13枚とCR製手術用手袋ダーマプレンノーパウダー(手掌部厚さ0.186±0.005mm、ジェイ・エム・エス、広島市)13枚の試験片の切断時伸びと切断時引張力が測定された。結果:ガメックスパウダーフリーAFマイクロの切断時伸び975.3±29.2%は、ダーマプレンノーパウダーの856.9±38.1%に比較して有意に大きかった(P<0.001)。ガメックスパウダーフリーAFマイクロの切断時引張力16.7±1.1Nは、ダーマプレンノーパウダーの20.1±1.5Nに比較して有意に小さかった(P<0.001)。結語:ガメックスパウダーフリーAFマイクロはダーマプレンノーパウダーに比較して、切断時伸びは大きく、切断時引張力は小さい。薄手のCR製手術用手袋は、長く伸び、弱い力で切断されることが示唆される。
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