投稿論文 原著
後耳介動脈を血管茎とする浅側頭筋膜弁を用いた耳介挙上術の術後合併症と長期経過
佐々木 愛子
1
,
矢吹 雄一郎
,
田村 詩保子
,
山本 優子
,
小久保 健一
,
北山 晋也
,
前川 二郎
1横浜市立大学 医学部形成外科
キーワード:
壊死
,
外頸動脈
,
術後合併症
,
側頭筋
,
分散分析
,
後向き研究
,
耳介
,
筋膜皮弁
,
先天性小耳症
,
耳形成術
Keyword:
Analysis of Variance
,
Temporal Muscle
,
Retrospective Studies
,
Necrosis
,
Postoperative Complications
,
Carotid Artery, External
,
Congenital Microtia
,
Ear Auricle
pp.216-224
発行日 2022年2月10日
Published Date 2022/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022163888
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後耳介動脈を血管茎とする浅側頭筋膜弁を用いて耳介挙上術を行った40例43耳(男性22例、女性18例、平均12.2歳)を対象に、術後合併症と聳立の長期的な形態変化について検討した。その結果、周術期合併症は血腫1耳、環軸椎回旋位固定1耳、植皮の部分壊死16耳であった。術後2年以内の合併症は、聳立低値3耳、聳立高値1耳、縫合糸膿瘍2耳、耳介後方の感覚異常2耳であった。聳立の形態変化を検討すると、術中と比べ術後早期(6~24ヵ月)には聳立の平均値が有意に低下したが、術後早期と術後晩期(60~135ヵ月)の間では有意な変化を認めなかった。本法はTPFやRFFなどを用いた方法と比較し、術後合併症および聳立について同等かそれ以上に有効な方法であることが示唆された。
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