特集 産婦人科領域における情報リテラシー―ビッグデータとバイオインフォマティクスの活用
4.周産期領域における国内ビッグデータの活用―日本産科婦人科学会周産期登録を利用した研究と課題―
小松 宏彰
1
H. Komatsu
1
1鳥取大学医学部附属病院女性診療科群
pp.785-789
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003046
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日本産科婦人科学会の専門委員会が行っている事業として周産期登録データベース登録がある。毎年20万件以上の分娩情報が収集され,わが国における周産期関連のデータが集積されている。本データベースを用いることで,過去には死産の状況や出生児の脳性麻痺,妊娠中の適正体重増加などに関する研究が実施されてきており,わが国の周産期医療の重要なデータとエビデンス創出には欠かせないソースである。筆者もこのデータベースを用いてわが国における子宮筋腫核出術後妊娠の周産期アウトカムならびに子宮腺筋症合併妊娠における産科合併症について研究を行ってきた。ビッグデータ利活用のメリット・デメリットを理解し,データ解析を行うことでこれまでになかった新知見の創出を期待したい。
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