特集 産婦人科漢方医学―基礎と臨床のエビデンス―
臨床研究における漢方のエビデンス
13.がん治療における症状緩和のための漢方
元雄 良治
1
Y. Motoo
1
1医療法人社団愛康会 小松ソフィア病院腫瘍内科・漢方内科
pp.293-298
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002496
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がん治療による種々の副作用を軽減し,がん治療の本来の効果を最大限に発揮するための医療行為が,がんサポーティブケア(支持医療)である。特に進歩が著しい薬物療法の副作用は多岐にわたるため,ポリファーマシーや医療費の高騰などをきたす。一方,漢方製剤は1つの処方で複数の症状に対応でき,薬価も安い。さらに食欲不振・全身倦怠感・末梢神経障害などの抗がん剤の難治性副作用に漢方製剤の有効性と安全性のエビデンスが報告されている。漢方医学的観点からの問診と診察によって漢方処方を決定できるので,その使い分けを知ることで診療の幅が広がる。
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